産業に役立つ植物 4
新大陸の先住民族(アメリカ・インディアン)は、クワ科のカスティラという植物(たとえばカスティラ・エラスティカなど)から樹液を集めて弾力性のゴムボールをつくり、いろいろなゲームを行ないました。
ブラジルに生えるトウダイグサ科のパラゴムノキが、今日使われている主要な天然ゴムノキです。
この植物は南アメリカ原産ですが、ゴムノキのほとんどのプランテーションはアジアとアフリカにあります。
真菌類がもとで起きる南アメリカ黒葉枯れ病(SALB)が猛威を振るった100年ほど前、南アメリカからこのゴムノキが移動させられたのです。
このゴムノキを救おうとして、パラゴムノキの種子はブラジルで集められてイギリスのキュー植物園に送られました。
キュー植物園で2000株を超える数が発芽し、ジャワ、マレーシア、セイロン島の植物園に送られました。
ちょうど22本の苗木がマレーシアに送られたといいます。
これら少数の個体が、今日の商業ゴムのプランテーションの遺伝的基礎を形成したのです。
これらの植物は比較的良質のゴムを生産しますが、SALBに対する抵抗力が少しもありません。
これまでは、その真菌類はアジアやアフリカに到達していません。
もし到達したら、これらのゴムノキのプランテーションが壊滅してしまうでしょう。